【ボクシング】カネロ・アルバレスvsクロフォード2025年最大のビックファイト!?
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世界中のボクシングファンを興奮させるビッグイベントが間近に迫っている。日本では9月14日、名古屋で開催される井上尚弥(大橋)対ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)の世界スーパーバンタム級4団体統一戦に大きな注目が注がれているが、この週、世界的に関心を引き付けるのは実はこの試合ではない。9月13日(日本時間14日)、米ネバダ州ラスベガスで挙行されるサウル・アルバレス(メキシコ)対テレンス・クロフォード(米国)戦こそが2025年最大の一戦といえよう。
「2人の伝説的なファイターに感謝したい。ついに実現するんだ」
6月中旬、ニューヨーク、サウジアラビア、ラスベガスで行われた試合発表の記者会見で、この試合を成立させるキーパーソンとなったサウジアラビア総合娯楽庁長官、トゥルキ・アルシェイク氏はそう繰り返していた。
現代には「レジェンド」という言葉があふれかえっているが、「カネロ」ことアルバレス、クロフォードの2人には実際にその言葉がふさわしい。35歳のカネロはスーパーウエルター級からスーパーミドル級までの4階級を制覇し、スーパーミドル級では4団体を統一。63勝(39KO)2敗2分という重厚な戦績を積み上げ、ボクシング大国のメキシコを代表するボクサーとしての名声を勝ち得てきた。
一方、クロフォードはライト、スーパーライト、ウエルター級の3階級を制し、41戦全勝(31KO)。スーパーライト、ウエルター級では4団体統一も果たし(史上初めて2階級での4団体統一達成)、37歳になった今でも専門家筋の評価は極めて高い。
フロイド・メイウェザー、アンドレ・ウォード(ともに米国)のように無敗のまま引退した選手でも「判定に救われたのでは」と目される試合があるものだが、クロフォードは全戦で明白な勝利を手にしてきた。それゆえに、一般的に4団体統一ヘビー級王者のオレクサンデル・ウシク(ウクライナ)、井上と並んで現役最強ボクサーの1人とみなされている。
「カネロを指名したのは、彼が最後の偉大なボクサーだからだ。私たちはともにフロイド(メイウェザー)、パッキャオ、デラホーヤが活躍した時代に育った。彼(カネロ)はミゲール・コット、フロイド、GGG(ゲンナジー・ゴロフキン)と戦う機会を得たが、私はそういうメガファイトに出場できなかった。 この試合こそが私のメガファイト。カネロのような歴史的ボクサーと戦いたかったんだ」
会見中、近年のスター選手の名を次々と挙げたクロフォードの言葉は、実感を持って響いてきた。実力に比してやや地味な印象もあったクロフォードにとって、念願のステージということだろう。
現代のボクシング界にはカネロ、クロフォードに続くような世界的なスターは育っていない。この試合が終われば、「次のメガファイトはしばらく視界には入ってこない」という声も関係者の間ではささやかれている。そんな背景もあり、ファンの期待度はより一層高く、イベントとしての成功は間違いなさそうだ。
突っ込みどころがあるとすれば、2人はもともと近い階級で戦ってきたライバルではないことだ。2020年以降のカネロは主にスーパーミドル級(76.20キロ以下)を主戦場にしてきたのに対し、クロフォードはキャリアの大半を3階級下のウエルター級(66.68キロ以下)で戦ってきた選手。初めてスーパーウエルター級に進出した昨年8月のイスラエル・マドリモフ(ウズベキスタン)戦でのクロフォードは小差の判定勝ちを収めたものの、支配的な強さは見られなかった。
クロフォードは40歳を目前にしてそこからさらに2階級を上げ、ここで一時は階級を超えた最強の称号「パウンド・フォー・パウンド」を享受したメキシコの英雄にダイレクトに挑戦する。実は身長はクロフォードの方が1センチ高いが、元来の骨格、パワー、耐久力には大きな差がある。
そうした事情から、カネロは当初、「圧勝しても苦しんでも批判されるだけ」と下の階級のエリート王者との戦いに積極的ではなかった。ここで対戦が実現したのは昨今のボクシングビジネスで支配的な力を持つサウジアラビアが気前よく大枚をはたいたからであり、急ごしらえのメガイベントという印象も否定はできない。
もっとも、そんな「ハンディ戦」であるからこそ、特にクロフォードは勝ったら得るものは大きい。カネロの壁も乗り越えれば、前人未到の3階級での4団体統一となる。
階級を超えた最強ボクサーランキング「パウンド・フォー・パウンド」を発表している米専門誌「ザ・リング」のダグラス・フィッシャー編集長は「クロフォードが勝てば現在1位のウシク、2位の井上を飛び越えて1位となるべきだ」とも述べている。そういった意味でも、メキシコ独立記念日が近い週末に行われる戦いはやはり歴史的な一戦と称されてしかるべきに違いない。
試合会場は20年にオープンしたアレジアント・スタジアム。6万5000人収容のラスベガスの最新屋外会場は初めてボクシング興行に利用され、動画配信の巨人ネットフリックスが生配信と舞台は整った。世界中でとてつもない人数が視聴するのであろう戦いは、どのような展開、結果になるのか。ボクシングの枠を超えた盛り上がりを見せる一戦のゴングまで、もう3週間を切っている。
【日本経済新聞より】
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